株式会社エンバイオ・エンジニアリング

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2022.07.11

米国Seattle出張記③

大きな窓からはネオンが差し込み、時差で眠りが浅くなる深夜に起きてしまう。 出張期間中は、ダウンタウンの外れにある幹線道路沿いのホテルに滞在した。立地に対して「朝食付きで1泊120ドル(約16,000円)」と値が張るため、優雅なブレックファーストを勝手に期待していたのだが、メインが「スクランブルエッグ、ポークのベーコン、ポテト、ターキーのベーコン」と葉物野菜のないバイキング形式であった。米国のインフレ具合を実感させられる。

朝食を済ませて歩いて会場に向かう。Seattleの中心部は再開発が進み、真新しい高層ビルと古い建物が混在し、至る所で工事が行われている。朝から活発に動いているオフィス街を歩くのは非常に気持ちが良い。

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会場ホテルのHyatt Regencyでは、5日間に渡って委員会発表や研修セミナーが開催され、貸会議室のフロアが貸切られていた。今回、主に目当てとしていたのは「環境サイトアセスメント」(ASTM E1527-21)と「環境負債」の2つのセミナーで、特にサイトアセスメントは2021年に規格が改訂され、そのキャッチアップが日々のプロジェクトに対しても急務となっていた。

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主催者のASTM Internationalは、世界最大の民間・非営利の国際標準化・規格設定機関であり、各委員会や提供セミナーは公的な色を帯びている。参加したどのセッションも非常にレベルが高く、念入りなスライドが準備されていた。委員会では気候変動やESG投資等のルールが固まっていない部分についても取り扱い、セミナーでは最新の法規制動向について学ぶことができる。各セクションには、同業のコンサルタントに加えて、不動産デベロッパーや投資会社の担当者、公認会計士といった幅広い層が参加していて、学術的なレベルの高さにも圧倒させられた。また、分野によって程度の違いはあるものの環境と金融が結びついたコンテンツが多く、減価償却をゼロに留めずマイナスまで行うという感覚が浸透していた。日本でリスク評価業務を行っていても、「米国基準で評価して下さい」というオーダーを少なからず受けるが、根本にある考え方の差異を考えると、その理由も納得がいく。

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中心部のダウンタウンのすぐ北に位置するワシントン大学のキャンパス。ワシントン州成立以前から存在する名門大学の一つで、構内には伝統的な建築物が多い。日中でも10℃前後と肌寒い日であったが、西海岸の大学のイメージのままに芝生でくつろぐ学生の姿が見受けられた。

会場で会う人々は外から学びにきた我々に対しても非常に優しく、疑問に感じたことを気楽に聞ける雰囲気であった。世界の知が集まる米国の文化だろうか。もう一度留学する機会があるなら次は米国で勉強したいなと、東京に残した仕事を忘れて考えていた。セッションの合間には、現地の環境コンサルタントや、ガスプラントの跡地への訪問予定も入れており、ワクワクする楽しい出張である。

米国Seattle出張記①

米国Seattle出張記②

米国Seattle出張記④

米国Seattle出張記⑤


(文責:渡辺 英喜)