バイオレメディエーション
バイオレメディエーションとは原位置で汚染物質を微生物分解する工法です。浄化対象地盤に棲息している微生物の働きを活性化させるために、薬剤を浄化対象場所の地盤(土の中)に直接注入します。特に油汚染の油臭・油膜対策に高い効果があります。
- VOCs
- 燃料油
メリット
バイオレメディエーションのメリットは、薬剤を注入した後の微生物分解能が長期間持続するため、効果範囲を比較的広く設定でき、構造物が邪魔をして薬剤を直接注入することのできないエリアや構造物の直下の浄化ができます。一方、地盤の条件によっては微生物分解反応が進まなかったり、汚染物質の分解が途中で停止したりすることがあるため、事前の適応性評価が重要です。
エンバイオ・エンジニアリングが提供するバイオレメディエーションなら、最新の分子生物学的手法を用いたトリータビリティ試験に基づく設計ノウハウと、分解過程のモニタリングで成功へと導きます。
- ベンゼンや燃料油を対象とした好気分解を促進する場合→
ORC、高濃度酸素水などの酸素減や土壌撹拌による酸素供給および窒素・リンなどの栄養源 - 塩素化 VOCsを対象とした嫌気分解を促進する場合→HRC®
好気バイオレメディエーション
ORC®使用
ORC®を地中に注入すると主成分である過酸化マグネシウムは水と反応して重量の約 10 %の酸素を長期間(半年~1年)にわたって発生します。
過酸化水素使用
極低濃度の過酸化水素で高濃度酸素水を調整して地中に供給します。
リアルタイムPCRを用いた微生物分析
塩素化VOCsの嫌気的脱塩素化には、4つのグループの脱塩素化酵素が働いています。無害なエチレンまでの完全な脱塩素化が進むためには、特定の酵素(BvcA又はVcrA)が必要です。この酵素がないと脱塩素化は有害な塩化ビニルで止まってしまいます。
エンバイオ・エンジニアリングでは、浄化の確実性を担保するために塩素化VOCsの嫌気バイオレメディエーションを適用する前に、浄化対象地盤におけるBvcAやVcrAの存在を遺伝子レベルで確認し、バイアルを用いた分解試験で適用可能性を評価します。