詳細
1.はじめに
ICT土工実現のための技術の一つである3D計測の実地試験を行った。
2.対象地
建屋内の掘削作業を行う区画のうち一区画。対策範囲内に構造物を含む。
3.実施内容
ドローンと3D計測を活用する土工事では先ず、汚染土壌の掘削作業の前後でドローン空撮を行う。次に、得られた空中写真から座標情報を持った点群データを作成する。点群データから地表面データを作成して掘削前後のデータの重ね合わせを行い、その差分が掘削土量として計算される。更に点群データから出来形管理表を作成し、出来形が管理基準に適合していることを確認する。 従来の出来形管理では、計測対象区画の掘削前の地盤と掘削完了後の地盤の外周の長さや標高差を測定し、出来形を図面化し、土量計算する手順で出来形管理を行ってきた。それには、1つの計測対象区画ごとに測量の手間、出来形写真を撮影する手間、図面化して土量を計算する手間がかかっていた。 一方、ドローンと3D計測を活用した出来形管理では、計測対象区画の広範囲の長さや標高などの地表面データを一括で取得できることに加え、複数区画の計測も一度の空撮で同時に取得できるようになる。3D計測用のソフト上で土量計算も自動で行うことができることから、従来の出来形管理より大幅な業務の効率化が図れ、土量計算の精度でも従来手法と同程度以上の精度を確保することができることを確認した。
4.区画・枚数・土量
計測対象区画:84㎡
撮影枚数:掘削前58枚/掘削後42枚
掘削土量(3D計測計算値):82.526㎥
掘削土量(従来計測計算値):82.57㎥