工事詳細
本サイトでは土壌中に油分(TPH、油臭・油膜)汚染が確認された。浄化対象範囲が不飽和帯(地下水面よりも浅い深度)に存在し、その範囲が幹線道路に面しており、移設できない地中構造物が存在していた。そのため、山留鋼矢板を設置しての掘削除去や化学酸化剤の混合処理による汚染の除去工事の適用が困難であったことから、浄化工法をバイオベンティングに選定した。
バイオベンティングとは、不飽和帯において、土壌中の空気を吸引(もしくは注入)することで土壌中を好気的に保ち、栄養剤を井戸から注入することで、微生物を活性化させ、汚染物質を分解させる原位置浄化工法である。土壌ガス吸引時には、浄化対象範囲内の井戸における負圧および風量を確認することで、土壌中の空気が循環していることを随時確認しながら実施した。