工事詳細
本サイトでは、土壌調査により、土壌に高い濃度の油汚染が確認された。対象汚染物質が、軽油分を主体とした油分であること、敷地の面積が広大であること、当該サイトの汚染の深度が浅いこと、汚染対象深度には地下水がないこと、当該地の気候が年間を通して温暖であること、等からバイオファーミング工法を選択した。
バイオファーミング工法とは、汚染土壌を掘削し、広く盛土し、栄養塩(りん、窒素等)と一緒に油汚染土壌を混合機械(バックホウやトラクター)でかき混ぜる(耕す)ことにより、土着の微生物を利用して油を分解する工法である。土壌中に適度な栄養塩と酸素を供給することで、土壌中の微生物が活性化して油汚染を分解することができる。土壌の水分、pH、微生物数などの測定を細かく行うとともに、降雨時には土が多くの水分を含水しないようにシート掛けを行うなどしてきめの細かな品質管理を行った。
その結果、浄化を計画通りの期間内で、土壌中の油分濃度を基準適合させ、対策を完了することができた。
【写真1】ファーミング状況
【写真2】ファーミング状況
【写真3】栄養塩散布