私たちの特長と強み
悩めるお客様に寄り添い「安心」を届けること。そのことで、サスティナビリティにも貢献すること。この両立をエンジニアリングの力で実践する。これが、私たちエンバイオ・エンジニアリングの特長であり強みです。私たちがどのような経緯を経て、何を考えながら、このような特長と強みを持つに至ったか。原点となる“土壌汚染”をテーマにお話しします。
半世紀前の土壌汚染が、今なお残されている。
1960年代から70年代にかけて、日本は高度経済成長期に突入し、実質経済成長率が年平均10%を記録する時期が10数年にわたり続きました。おかげで我が国は一気に豊かになり、三種の神器と言われるテレビ・冷蔵庫・洗濯機が普及するなど、国民生活の利便性は劇的に向上しました。しかしながら、その裏側で深刻な公害問題が発生してしまったのも事実です。社会の教科書にも登場する水俣病、四日市ぜんそく、イタイイタイ病などは最たる例で、これら公害病により命を落とす方も少なくありませんでした。
こうした問題を解決するべく、政府は大気汚染防止法、水質汚染防止法などを通して規制を実施。徐々に問題は改善の方向に向かい、今では高度成長期のような深刻な汚染で悩む地域はほぼ見られなくなりました。かつて汚濁していた河川に魚が戻ってくるという風景も全国で当たり前のように見られるようになっています。
これらの対策が進む一方、土壌汚染だけが長く解決が先送りにされていました。大気や水は見た目に影響がわかりやすい上に、対策を講じれば短期間で結果が現れるのですが、土壌の場合、そう簡単にはいきません。汚染源が地中深くにあって、具体的な影響がわかりにくい上に対策も容易ではなく、50年の時を経た今も負の遺産として日本各地に残されてしまっています。
悩めるお客様に寄り添い、「安心」を届ける。
現状、土壌汚染対策が必要となってくるのは、工場やガソリンスタンド、クリーニング店などが中心です。通常、土壌汚染の影響が発覚するのは、施設を閉鎖して土地を売却する段階がほとんど。廃業し、工場を撤去、土地を売って借金を返済したい、子孫に相続したい。経営者が藁をもつかむ思いで決断したにもかかわらず、土壌汚染があるがゆえに売れない土地だと判明し、やむなく事業を続けざるを得ない。そんな苦しい状況下にある経営者がかなりの数に上っているのです。
私たちの出番は、まさにここにあります。単に汚染を浄化するだけでなく、土地の再利用までを含めてトータルに支援することで、お客様の問題解決を支援します。汚染は除去してきれいな土を埋め戻せばいいという単純な発想では、コストが障害となり全体の問題を解決できないケースもあります。この場合、出口戦略となるその土地の次の活用方法までを考えてご支援することで、初めてお客様を助けるソリューションとなります。
弊社は、汚染された土を運び出して除去するのではなく、土の中に薬剤を注入することでその場で汚染物質を浄化する「原位置浄化」という工法を導入しています。低コスト・短工期・低環境負荷を同時に実現できます。また、有害物質が人の体や環境に取り込まれる経路を遮断する管理型の対策にも積極的に対応しています。コスト的にも有利です。土壌汚染対策で世界の最先端技術を持つアメリカ企業との提携で、コストメリットを実現しながら品質の高い汚染対策を実践しています。
いくら技術力が高くても、それだけでお客様の課題を根本的に解決することはできません。お客様にとって何がベストの選択なのかをともに考え、トータルな視点から解決策を講じるコンサルティングこそが私どもが最も大切にしている心がまえです。
そのために、融資を受けるために銀行との交渉の最前線に立つこともあれば、きれいになった土地を有効活用するべく、倉庫等の建物の建設を行うこともあります。「浄化をしない」選択がふさわしければ、日々のリスクコントロールの手法を提案するだけに留めることもできます。さらには行政との協議・折衝、近隣の苦情対策、利害関係者間の合意形成など、専門性と繊細な対応が必要なリスクコミュニケーションに関しても、弊社にお任せいただければスムーズに進めていくことができます。このように、課題に対処していく一連のプロセスで常にお客様に寄り添い、「安心」をお届けしているのです。
社会インフラのサスティナビリティにも貢献する。
現汚染された土地が流通できず活用されないのは、社会にとっても重大な損失です。土壌汚染の課題解決は土地の再開発には不可欠なものでもあり、健康被害をだけでなく、街づくりも支えています。弊社が培ってきた力で効果防ぐ的な対策を打ち出し、安心して利用できる状態に戻し、もう一度、有効な社会インフラとして、世の中に戻していくことも私たちの大きな使命です。これは、エンバイオ・グループが考えるサスティナビリティ、「事業により環境を守り育てる」にも合致します。
今後は、農用地汚染の改善や地下水資源の保全など、地域的な問題の解決も目指し、サステナブルな世界の構築によりいっそう貢献していきます。
現役パラリンピックアスリートの副島正純選手が設立した一般社団法人ウィルチェアアスリートクラブ「ソシオSOEJIMA」では、障害を持った子どもたちに対して、車いすスポーツの指導を行っています。その理念に共感した弊社では“プラチナパートナー”として全面的に支援活動を展開しています。
活動内容は、ソシオSOEJIMAのHPでご覧いただけます。
https://sociosoejima.com/