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長野 勝己
エンバイオが秘める可能性を
真摯に切り拓く
長野 勝己(50)
所属役職
技術戦略部兼リスク評価部 部長
入社年次
2023年キャリア入社(再入社)
学生時代
工学部材料開発工学科卒
クリーニング工場の地下水汚染浄化を目的としたコンピューターを用いた移流拡散解析
前職
大手製薬会社のグループ会社の所長
それ以前に当社の前身の企業に10数年所属
趣味
大学まで野球部に所属し、今も草野球を楽しむ
長野はエンバイオ・エンジニアリングの黎明期にも活躍したエンジニア。一度退職し、2023年初頭に管理職として当社に復帰してからは、これまでの経験をフルに生かして、新技術への対応、既存の難題の解決などに挑んでいます。今のエンバイオ・エンジニアリングには可能性があふれている。そう語る長野の仕事に迫ります。
創業間もない当社の可能性に賭ける

大学時代は鉱山系の資源開発をテーマにした研究室に所属していました。キャンパスの近隣でクリーニング工場の土壌汚染問題が持ち上がったのを受け、その対策を目的としたコンピュータシミュレーション解析をテーマに卒論を仕上ました。
その後、水専門の工事会社に入社しましたが、別のキャリアを描きたいと転職先を検討している中で、当時、社員数人の小さな当社に同じ大学のOBが働いているのを知って接点を持ちました。土壌汚染という学生時代に専門としていた分野に回帰した仕事ができる点に大きく心魅かれましたが、そのタイミングは、2人目の子どもが生まれた直後。生活の安定を守れるのかという不安も抱きましたが、新しい分野にチャレンジしたいとの思いが勝って当社への転職を決意しました。

挑戦し続け、新しい工法のノウハウを蓄積

黎明期のこの業界では、汚染を掘削して除去する工法が一般的でしたが、当社では、環境負荷もコストも抑えられる原位置浄化という新しい工法を前面に出して顧客開拓していました。入社したころの私は工事の現場管理を担っており、協力会社と連携しながら全国各地を飛び回り、原位置浄化を駆使する日々を過ごしていました。当時、当社は既にガソリンスタンド跡地の浄化工事で多くの実績を残していました。
ガソリンスタンド跡地が多かったとはいえ、同じような工事はありません。それが、この仕事の面白さであり、難しさでもあるところですが、汚染状況は場所によって全くと言っていいほど異なります。毎回、工事の進め方に頭を悩ませ、出張先のホテルに戻っても工事のことばかり考えていました。過去の経験を参照してもうまくいかず、毎回のように新しい試みにチャレンジしていました。新しい工法である原位置浄化は、まだまだノウハウも固まっていなかったので、まさに手探りで工法を育てていきました。

自信が確信に変わる

会社規模も次第に大きくなり、売り上げも目に見えて伸びていきました。しかし、メーカーのように決まったモノを売る会社ではないので、常に創意工夫が必要で、毎日、必死でチャレンジし続けてきました。キャリアを積んできて営業を兼務する立ち位置になり、仕事獲得にも奔走。実にさまざまな案件にかかわりました。そのなかでも、仙台にある大手企業グループの資産管理の流れで、大規模な浄化工事を請け負ったことが強く記憶に残っています。
その案件では、スーパーゼネコンや大手コンサルなどとの競合の末に規模的に最も小さかった当社が受注したのですが、お客様の社長が「君を信じるから」という言葉をかけてくださいました。発注企業は大手なので、名のある工事会社に依頼した方が無難で社内的なコンセンサスも取りやすいはず。それでもあえて当社に決めていただいたのは、選ばれるだけの根拠があると受け止めました。プロ野球で活躍した松坂大輔選手が若手時代、イチロー選手を3打席連続三振に切って取ったその日に発した「自信が確信に変わりました」の言葉の意味は、まさにこういうことなのだと感じた瞬間でもありました。

家族の励ましが決め手で、再入社を決意

その後、別の世界を見てみたいと思ったことから当社を退職し、九州にあるメーカーのグループ会社に転職。水や食品の安全性を分析する会社の所長を約5年間務めました。責任ある立場としてやりがいは感じていましたが、その会社に対する自分自身の限界に突き当たり、新たな所長へバトンタッチが決定した同じ頃に、当社の代表からのお声かけもあって復帰しました。50歳を超えての決断で悩みはしたのですが、家族からの後押しで、復職することを決定しました。
再入社後は技術戦略部門の責任者として、以前の担当でもあった営業の支援も含めて幅広く仕事に臨んでいます。前職で繋がりのあった九州の大きな企業の調査案件を手掛けたり、当社とお付き合いの長いお得意様の浄化工事を設計したり、難易度の高い工事に臨む現場の人たちにアドバイスを送ったり。戻った以上、自分のこれまでのキャリアすべてを使って貢献していく気持ちでトライしています。

当社には可能性があふれている

会社組織や事業に関して改めて俯瞰して眺めてみると、今のエンバイオ・グループには可能性があふれていると思います。何よりの強みは、技術部門が計画した工事の難易度が高くても、それを実行できる工事部門を持っていること。同業他社を見渡すと、設計チームはあっても工事は外部任せということが多く、当社は社内で工事サービスを提供できる体制があり、他社にまねできない豊富なノウハウが蓄積されています。予算や計画時に課題があったとしても、納得できる成果を出せばお客様はリピートしてくださるもの。営業面でもアドバンテージになっているのは確実です。
時代を先取りする技術にトライしているのも当社ならではのこと。昨今、土壌汚染の原因のひとつである有機フッ素化合物(PFAS)が話題になっていますが、いち早くその対策に乗り出しており、全国各地のお客様から問い合わせが寄せられています。国が法を整備して飲料水基準にPFASが追加されることになった場合、現状のPFASによる地下水汚染の対策が一気に進むことが考えられますが、その調査技術も対策技術も整備済み。まさに当社は可能性の塊そのものなのです。

社員たちを、会社組織を、新しいステージに導きたい

私自身、若いころは「やりたいことをやりたい人間が勝手に集まって仕事すればいい」と思い込んでいましたが、それでは若い人たちは思ったように成長を遂げることができません。一人ひとりの個性や働く目的は異なっていますので、それに合わせたアドバイスを送るのが管理職の務めだと肝に銘じています。
さまざまな個性の融合を促していけば、経営陣が目指している社員たちがやりがいを持てる会社、誇りを持てる会社の実現が近づきます。また、新技術を生み出すことが社員の誇りやモチベーションとなっていきますので、これらに重点的にトライしていこうと考えています。成功を重ねれば、自分たちもできると自信が持てるようになり、社員自身が、引いては会社そのものが伸びていくはずですから。

※記事の内容は、すべて取材時点(2023年9月)のものです。