- 所属部署
- 工事2部
- 担当業務
- 浄化工事の施工管理
- 入社年次
- 2021年新卒入社
- 学生時代
- 工学部応用化学科卒
環境をテーマに化学を幅広く研究
外部の研究所に行き、研修生としてたばこや酒によるDNAの変化の研究にも励んだ - 趣味
- フットサルを楽しんでおり、社会人チームにも参加。最近は麻雀にも熱中。
祖父母が稲作農家を営んでいるのですが、2011年の東日本大震災の影響で土壌の性質が変わり、田んぼの復旧が大幅に遅れました。その経験から、将来は環境に関わる仕事に就きたいと考えるようになり、大学では化学を専攻し、環境と化学をテーマにした研究室で学びました。
就職先として最初は公務員の環境系職種を志望し、地元の自治体でインターンシップに参加しました。しかし、自分のやりたいこととのギャップがあり、直接的に環境に寄与ができる民間企業に就職したいと考えるようになりました。
その後、当社のインターンシップに参加したのですが、社員同士の関係性が非常に良いと感じ、働きやすい雰囲気の職場である点に心魅かれました。土壌から汚染をなくし次に使う人に繋げていく土壌汚染対策という事業形態にも共感を覚え、当社で頑張って行くことに決めました。
私が所属する工事部門は、土壌汚染浄化工事の実行部隊として全国にある現場の施工管理を任されています。私は工場跡地を担当することが多いのですが、その土地の状況やお客様のニーズによって提供する工事の種類はさまざま。土壌を掘削して物理的に置換するケースもあれば、当社が得意とする薬剤を注入して対策する原位置浄化を採用するケースもあるなど、状況に応じて工法を使い分けます。何でも挑戦して自分の幅を広げることを心掛けて、多くの経験を積めるようにしています。
施工管理は、現場の安全・品質を管理し工事を無事に完了させるため、実際の作業をする職人さんへ指示を出す大事な役割です。研修である程度を学んだとはいえ、経験も専門知識も不足しているので、最初は何をお願いすればいいのかわからず、職人さんに質問もしながら学びを重ねてきました。幸いにも最初に配属された現場は、教えを請えばやさしく丁寧に返してくる人たちに恵まれ、非常に心強く感じました。実践の場はまさに学ぶことばかりでした。
思い出深いのは先輩とともに担当した現場です。1年目の12月から4か月間にわたり、当社が元請けとなった食品工場の現場を経験しました。当社は新しい建屋を立てる場所の土壌汚染対応をするところからの担当でしたが、その前に現場に入っていた業者が行った古い建屋の解体工事で近隣トラブルがあり、難しい工事になりそうだというのが伝わっていました。ところが、実際に現場へ行ってみると、「本当に近隣と揉め事があったのか?」と不思議に思うくらい、まったくクレームがありませんでした。
元請けですから近隣との調整は当社の役割となります。先に先輩が対応していたのですが、住民への周知をしっかりと誠意をもって行い、協力会社と入念に打ち合わせて、騒音や埃などの発生を最低限に抑えることを説明し良好な関係を構築してありました。円滑な工事を実現するには先を見据えて行動するのが大切なのだと、先輩の背中から学び取ることができました。
施工管理という仕事は、主に現場の安全、品質、工程、原価の4点を見ていくことになります。2年目以降は原価以外の3点を私ひとりで見ていくパターンが増えました。
ある現場では汚染土壌に揮発性物質が含まれていたことから、掘り出した土をフレコンという麻の袋に入れる作業が追加。工程が複雑になったにもかかわらず、現場の実質的な責任者は経験の浅い私。10人ほどの職人をまとめることになり、役割的には極めてハードでしたが、それまでの1年間で学んだことをフルに発揮して工期に収めることができました。
職人さんに気持ちよく動いてもらうためにも、普段から密にコミュニケーションを重ね、良好な関係を築き上げることを強く意識しています。また、先を考えて準備することで問題が発生する前に対応することにも注力。そうした努力の積み重ねの結果、多くの現場で問題なく工事を終えることができています。
3年目に入ってからはひとりで現場を管理するのはもちろんのこと、上長から少しずつ原価の管理についても教えてもらっているところです。工事部門は扱う金額も極めて大きなものとなります。数字を見るたびに失敗できないとプレッシャーを感じますが、聞けばしっかりと教えてくれる上司と先輩社員が周囲にたくさんいますから、前を向き続けることができています。
何とか現場をやり切った後、お客様から掛けられる感謝の声には大きな喜びを感じます。工事中は本当に大変な思いをすることも多く、役所に提出する書類の作成で頭を抱えることもありますが、すべてが終わった後の高揚感は格別なものがあります。
今後入社5年目くらいで完全に現場を任される存在になっていくため、私もその領域にたどり着けるよう、まずは直近の課題である原価の管理を完璧にこなすことを目標に定めています。そして10年目になる頃には、若い世代の指導ができる模範的な技術者になっていたいと夢を描いています。
人と人とが対話して工事を進めるので、施工管理者には傾聴も必要不可欠。さらに未知なる現場や技術に向き合うための好奇心、現場や仲間の安全を大切する気持ち、そして何よりも環境や未来にに対する関心があれば、必要な経験と成長は後からついてきて、この業界で十分にやっていけると感じています。私のように土木系の出身でなくても工事の最前線で活躍できていますし、環境問題に関わる仕事には土木以外の多様な知識や経験が必要とされますので、いろいろな分野の人達にエンバイオ・エンジニアリングへ興味を持ってほしいです。